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黒田零音くん(中3)アーチェリー歴4ヶ月でオリンピック候補!?―ミライモンスター2月6日放送より


アーチェリーはご存じのとおり、西洋の弓矢で的を射抜く競技です。
れっきとしたオリンピック種目ですが、日本ではまだまだ広く普及しているとは言えず、むしろ伝統的な弓道の競技人口のほうがかなり多いようです。

しかし例えば、将来のトップアスリートを養成するために都道府県が実施するトレーニング・プログラムでは、現時点で競技人口の少ないいわゆるマイナー種目に狙いを定め、潜在能力を持つジュニアを発掘して国際的な選手に育てる試みが行われています。

東京都で実施されているのは、『トップアスリート発掘・育成事業』です。

2月6日放送の「ミライ★モンスター」で特集された、東京都渋谷区在住、中学3年生のアーチェリー選手、黒田零音(れおん)さん(♂)も、その『トップアスリート発掘・育成事業』の第7期生としてプログラムを修了した一人です。

しかも黒田さんは、現時点でアーチェリー歴わずか4ヶ月にもかかわらず、周囲の専門コーチたちが「オリンピック選手になれるかもしれない」と絶賛する、素晴らしい素質を持った選手です。

今回の記事では、ミライモンスターの放送内容をもとに、これから注目されるイチ押し競技「アーチェリー」を分かりやすくご紹介し、東京都の『トップアスリート発掘・育成事業』を修了してわずか4ヶ月の経歴で挑戦した、アーチェリー公式戦での黒田零音選手の健闘ぶりをまとめてみたいと思います。






2.アーチェリーのルールについて、誰でも分かりやすく説明します。


① 基本的な競技のルール


アーチェリーは、左図のような標的(ターゲット)を一定の距離から狙い、規格の決まった洋弓を用いて矢を放ち、刺さったところの合計ポイントを競い合うスポーツです。

的は、中心から黄・赤・青・黒・白の順に5色がついており、さらに各色が内側と外側の2つの部分に分かれていますが、中心の黄色だけ3つに分かれます。
矢が刺さったときの得点は、内側から円形の枠ごとに、X・10・9(黄)・8・7(赤)・6・5(青)・4・3(黒)・2・1(白)・M(枠外)となっています。
Xは10点ですが、普通の得点とは区別され、同点だった場合に勝敗を決します。
Mはミスショットの頭文字で、すなわち0点です。

アーチェリー競技にも幾つか種類がありますが、オリンピックのように、平坦な場所で一定の距離から的を狙う形式のものをターゲット・アーチェリーと呼びます。
ターゲット・アーチェリーには、室内で行うインドア・ターゲットと、屋外で行うアウトドア・ターゲットがあります。

選手の立ち位置(シューティングライン)から的までの距離は、インドアでは短く、18mもしくは25mが主流です。
アウトドアの場合はもっと長く、試合によって30m~90mにもなります。

試合の進行は、インドアでは一般的には3射/1エンドで行われ、1エンドにつき制限時間2分。
つまり、1回シューティングラインに立って(1エンド)、3本続けて矢を放ち、1エンドが終わると得点を集計し、矢を回収します。
これを全部で20エンド行い、合計60射の総得点で順位を決める競技です。



② オリンピックでのルール


オリンピックでは、アウトドア・ターゲットで試合が行われます。

選手と的までの距離は70m。
的のサイズは、直径が1m22cm、中心の直径が12.2cmとなっています。

試合の進行方法は予選ラウンドと決勝ラウンドで異なります。
予選ラウンドでは、6射/1エンド(4分)×12エンドで、合計72射の総得点で競います。
決勝ラウンドは、1対1のマッチ戦をトーナメント形式で行います。
大勢が一斉に弓矢を放つ予選ラウンドとは違い、その場の空気も相当熱くなるようです。



③ これまでの日本人の戦績は? 国内のトップ選手は誰?


オリンピックでは、これまで日本人選手には金メダルはありません。
けれども、個人と団体を合わせ、銀×3、銅×2を獲得しています。

1976 モントリオール 個人 銀
1984 ロサンゼルス 個人 銅
2004 アテネ 個人 銀
2012 ロンドン 個人 銀 団体 銅

今、国内のアーチェリーでトップ選手と言えば、古川高春(32歳)選手でしょう。
2012年のロンドン五輪の個人戦で銀メダル、2015年の世界選手権では3位を獲得しました。
2016年のリオ五輪では、5位に入賞しています。



④ アーチェリーで勝つために大事なこと-“再現性”


アーチェリーは、何度もひたすら同じ的を同じ距離から打って、得点を争う競技です。

つまり、的の中心を射ることのできる優れたフォーム・優れた打ち方を何度も繰り返し反復できることが、勝利に必須の条件となります。

これは「再現性」と呼ばれ、強いアーチェリー選手になるには欠かせない能力です。
この再現性を養うには、とにかく日々、こつこつと、少しでも多くの矢を的に打ち込み、1射1射に磨きをかける練習を繰り返す他にありません。





3.黒田零音さんのアーチェリーの腕前と評判は?


さて、アーチェリー歴わずか4ヶ月にして、早くもオリンピック活躍を期待されるほどの将来性を見込まれている、中学3年生黒田零音さんの腕前は、どのようなものなのでしょうか?

① 東京都の『トップアスリート発掘・育成事業』に見事合格!


別記事で詳しく書いていますが、毎年、都内の中学生の中から特に潜在能力の高いジュニアアスリート候補を発掘し、将来の国際選手を目指して計画的に育成する東京都のプロジェクト『トップアスリート発掘・育成事業』が、2008年からスタートしました。

渋谷区に住む黒田零音さんは、2015年にこのプロジェクトに応募、合格者およそ30名という大変狭き門を見事にくぐり抜け、第7期生として将来のトップアスリート候補の仲間入りを果たしました。

実は黒田さんは、以前から運動がとても好きで得意であり、野球と走り幅跳びの選手だったこともあって、このプロジェクトに応募したときも合格の自信があったそうです。

ですから、アーチェリー自体の経歴は浅いですが、持って生まれた運動神経や野球や陸上競技というメジャーなスポーツの経験を通して培われた運動能力には、やはり飛び抜けたものがあったのでしょう。

そういう意味では、このプロジェクトに合格した事実そのものが、すでにエリートであることを示していると言えそうです。



② 黒田選手が、あえてアーチェリーを選んだ理由とは?


東京都のこの育成事業では、スポーツ全般に共通する基礎的なプログラムを受講した後、自分が取り組みたい種目を選択することができます。

ただ、あくまでも国内の競技人口が少ないマイナー競技でトップ選手を養成するというこのプロジェクトの目的に合わせ、選択できる種目は「レスリング」「ウエイトリフティング」「自転車」「カヌー」「ボクシング」「ボート」「アーチェリー」の7つに限られています。

その中で黒田選手は、あえて「アーチェリー」を選択しました。

ミライモンスターの取材の中で、「アーチェリーを選んだのはなぜですか?」というインタビュアーーの質問に対し、黒田さん本人は、
「やはり体型的に自分に向かない競技もありましたが、その中でもアーチェリーは体型的にも自分に向いていると思って選びました 」
と答えています。

中学3年生としては、とても冷静な印象ですよね(^^)

これによって黒田選手は、今までずっと練習してきた野球をやめて、アーチェリーに転向することになりました。
これに対して、黒田選手のお父さんはどのように思ったのでしょうか?

黒田選手のお父さんは、次のように話しています。
「野球は人口がすごく多いし、きっと本人もどこかで、このままだったら高校で甲子園に出られないとか、プロ野球選手にはなれないなと思っていたと思います。
そんな中で、(プロジェクトに合格という)チャンスがあって変わったので、本人は未来のオリンピックを目指すと言っていますし、本人がやりたい運動をずっと続けられるのがいいのではないかと思っています」

野球や陸上競技といったメジャーなスポーツは、競争率もあまりにも大きいので、せっかく持って生まれた優れた素質も、より能力の高い華やかな選手の陰に埋もれてしまう可能性も少なくありません。

それよりは、間口の広いマイナーな競技でのびのびと才能を開花させ、自分が活躍することでむしろその競技に関心を持ってくれる人を増やしながら、結果として日本全体の競技力の向上に貢献するというのも、アスリートとして立派な一つの道ではないでしょうか。



③ 黒田零音選手のアーチェリーの実力について、専門家や一流選手の評判は?


アーチェリー歴4ヶ月にして、早くも周囲から大きな期待を寄せられている黒田選手。

「半年も経てば、一気にぐっと伸びるんじゃないかなと思います」とは、現役日本代表の大貫渉選手。

大貫選手は、ロンドン五輪のアーチェリー個人戦で銀メダルを獲得した古川高春選手とも互角に渡り合うことのできる実力者です。

また、日本スポーツ振興センターに所属するアーチェリー協会のコーチである、黒田君が受けた東京都のプロジェクトでアーチェリー指導に当たる真境名元司さんは、黒田さんについて、
「オリンピック選手が生まれるかもしれないということですね」とその高い資質を認めています。

また、真境名コーチによると、上記で述べたアーチェリーで強くなるのに欠かせない“再現性”という能力が、黒田選手には非常に高いとか。

黒田選手は、自宅のガレージで地道な特訓を続けています。
畳屋さんでもらった1枚の畳を立て、そこにアーチェリー用の的を貼り付けた、自作の練習場です。
毎日フォームの確認をし、一矢ごとに集中して打ち込み、1時間以上ガレージにこもりきりのときもあるそうです。

同じ動きを繰り返し何十回、それも優れたパフォーマンスを崩さずに反復できる能力を高めるには、ひたすら打ち込む回数をこなす他にありません。
誰にも言われずに自らこつこつと努力を重ねる才能のある黒田選手には、アーチェリーは打って付けのスポーツなのかもしれません。



4.黒田選手、ついに初めての公式戦にチャレンジ!


キャリアゼロにして、一流コーチたちからオリンピックへの期待まで寄せられていた黒田零音選手も、いよいよ初の公式戦に臨むときがやってきました。

2016年12月25日、町田市立総合体育館で行われた、東京都室内アーチェリー選手権大会。

黒田選手は、総勢44人で競うジュニア男子の部にエントリーします。
周囲は、アーチェリー歴が少なくとも数年以上の経験者ばかりです。

インタビュアーに目標を聞かれ、黒田選手は
「入賞(6位内)を目指して、頑張っていきたいと思います」
と持ち前の前向きな明るさを見せて答えました。

果たして初めての公式戦で、皆の期待に応える戦績を残すことができるでしょうか?


① 大会のルール


標準的なインドア・ターゲットのルールで行われました。
的までの距離は、18m。
1エンド3本(制限時間2分)×20エンドを行い、60本の合計点で競います。
的の中心は10点ですから、1エンドにつき30点満点。
最終的には600点満点となります。



② 試合の結果…日頃の練習とは空気が違う!?


いよいよ試合がスタートしました。
シニア選手も合わせた75名という大人数が、シューティングラインに沿って横一列に並び、一斉に矢を放ち始めます。
この状況は、黒田選手には初体験です。

前半1エンド目の成績は…
1射目:6点
2射目:6点
3射目:5点
計  :17点

初っ端から立て続けに、的の中心を大きく外してしまいます。
練習でもここまで外したことのない黒田選手。
30点満点中17点は、あまりよい出来ではありません。

エンド間の合間に真境名コーチからアドバイスを受け、2エンド目にチャレンジする黒田選手。
気を落ち着けて、2射目には9点に命中させることができました。

しかしその後はなかなかねらいが定まらず、前半10エンド終了時点で、黒田選手は300満点中203点を得点し、44人中21位の成績。

何とか巻き返しを狙い、後半6エンド目で2射続けて9点を射抜き、この日最高の24点を獲得しました。

けれどもやはり普段の調子を取り戻すことはできず、試合終了時には、600満点中392点、44人中22位でちょうど真ん中という結果に終わりました。


黒田選手への今後の期待…中学卒業後の進路は?


最初の目標であった6位入賞には到底届かず、苦いデビュー戦となりました。
試合後、黒田選手は
「一斉に大人数がずらっと並んでぽんぽん打っているので、(いつもと違い)緊張しました」
と語りましたが、
「緊張をなくすために、これから試合数をこなしていきたいと思います」
と、やはり最後には前向きに気持ちを切り替え、今後に向けて意欲を見せてくれました。

黒田選手の今後の進路ですが、今年の高校受験で、アーチェリーの強豪校である日本工業大学駒場高校に見事合格を果たしたそうです。
アーチェリー部に入ってインターハイを目指すとのこと。

本格的にキャリアを積むのはこれからです。
今回の苦い経験を貴重なステップにして、きっと将来、大きな才能を開花させてくれることでしょう。





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