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ダークチョコレートやカカオで高血圧や心臓病の予防効果!?パナマでの研究をご紹介



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近年、チョコレートやココアなどカカオを含む食品に、健康や美容への効果が大いに期待されています。

特に、ダークチョコレートやビターチョコレート、あるいは高カカオチョコレート等と呼ばれる、カカオの含有量の多いチョコレートを毎日少量ずつ食べると、心臓病・高血圧・動脈硬化など血管由来の生活習慣病の予防に効果があるとの噂も広まっています。


そこでこのブログでは、チョコレートを始めとするカカオ製品が血圧の上昇を防ぐ、あるいは心血管疾患から身体を守ると言われる契機となったさまざまな各国の科学的研究の中から、比較的規模が大きく信頼できそうな2つの疫学調査について、詳しくご紹介したいと思います。

その2つの疫学調査とは、↓こちらです。
① パナマのサンブラス諸島における、先住民クナ族についての研究 (この記事)。
オランダのズトフェンにおける高齢者研究。オススメ !


※この記事でご紹介する研究の原典としての論文は↓こちらです。
Flavanols, the Kuna, Cocoa Consumption, and Nitric Oxide


※また、参考となる日本語で分かりやすいサイトは↓こちら。
日経Gooday「高カカオチョコレートの継続摂取で高血圧改善?」
「ココアは次世代の特効薬 ハーバード大学医学部のクナインディアン研究」



no-title美容や健康、ダイエットにいち押しと話題のカカオ。
ポリフェノールやその他ヘルシー成分の効果効能については、下の別記事をご参照ください。

カカオポリフェノールの効果効能を120%詳解!論文へリンクもあり。
カカオニブとは?驚きの効果効能と栄養成分を120%詳解!



【目次】

★見出しタイトルの一覧です。
ブログの仕様上、リンクはできませんが、スクロールして興味ある個所からご覧ください。

1.パナマ共和国サンブラス諸島、クナ族とカカオと血圧の関係についての研究

① どんな研究?
② 研究の具体的な内容・結果
③ この研究の信憑性は?

2.【まとめ】カカオ成分に効果が期待できるのは事実のよう。でもチョコレートの食べ過ぎには注意

3.カカオ・チョコレートの効果効能など関連記事のご紹介










1.パナマ共和国サンブラス諸島、クナ族とカカオと血圧の関係についての研究


① どんな研究?


カカオの健康効果を世に知らしめた最も有名な研究として、パナマ共和国のサンブラス諸島に住む先住民族クナを調査したデータがあります。

これは、ハーバード大学医学部教授であるホレンバーグ氏が、主に高血圧を予防・改善するための遺伝子学を研究していた際、ヒトの加齢が進んでも血圧の病的な上昇がほとんど見られないクナ族に注目し、その文化的背景や生活形態、そして食生活などについて、血圧や血管疾患との関連から長期にわたって調べたものです。


ちなみにクナ人と言えば、女性が美しい飾り布“モラ”をまとっていることで有名ですね。
元々はコロンビアの先住民でしたが、大航海時代に進出してきたスペイン軍から逃れるように、現在のパナマ沖の島々に住むようになりました。

※ クナ族について詳しくは ↓↓ こちら
絶対に会いたい!少数民族大図鑑「クナ族(パナマ)」


1990年代当時からアメリカでは、心臓病や糖尿病の罹患率・死亡率の高さが大きな社会問題となっており、それらの発症リスクを高める高血圧症について、主に遺伝子の影響によるものであるとの仮説を元に、高血圧を促進する遺伝子を発見するための研究が国家的なプロジェクトとして進められていました。

そしてハーバード大学の本院的な位置づけにあるボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院も、アメリカ国立衛生研究所から選ばれ、遺伝子学からのアプローチによって高血圧症の原因を突き止める研究に取り組んでいました。


しかしその研究に従事していたホレンバーグ氏は、高血圧を促進する遺伝子が単独ではなくポリジェニック (とても多くの遺伝子が関わること) であることが明らかになるにつれ、これらの遺伝子を特定や排除、無効化するといった治療は大変困難であるとの認識を持つようになり、むしろ逆の発想から「高血圧から身体を保護する遺伝子」がないかどうかを探求する研究を始めるようになりました。

そしてそのために目を付けたのが、パナマ共和国のサンブラス諸島で現在でも伝統的な生活を営む少数民族である“クナ”と呼ばれる人たちでした。


クナ族は、500年以上前からその島々で、外の環境や文化とは隔てられた生活を続けており、かつ 加齢に伴う高血圧や心血管疾患がほとんど見られない ことでも知られていました。

そのため、もしも高血圧症が遺伝的な影響を大きく受ける病気であれば、何百年もの昔からその小部族以外に混じり気のない血筋を守り続けているクナ族の身体を調べれば、血圧の上昇を強力に防いで生体を保護するような遺伝子が見つかるはずだと考えられます。

またさらに言えば、近代になって島を出てパナマの都市部に移住したクナ人が多数いますが、彼らにもやはり同様の遺伝子が存在するために高血圧症や心臓病とは無縁であると推測されます。


しかし実際に調査した結果、都市に移住し、西洋風の生活習慣にすっかり慣れてしまったクナ出身者は、欧米人と同じく年齢とともに血圧が高くなるということが一般化していることが判明しました。

つまり、島にいて昔ながらの文化を守って暮らしているクナ人が高血圧にならない理由は、決して遺伝子によるものではないということになります。

そこでホレンバーグ博士の調査グループは、次に伝統的なクナ民族の生活習慣や環境、特に食生活について調べることにしました。





② 研究の具体的な内容・結果


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サンブラス諸島のクナ民族と先進国の食生活を比較したとき、幾つかの特徴的な違いといえば、例えばクナのほうが魚食が多いこと等が挙げられます。

もちろん魚油に多く含まれる不飽和脂肪酸 (DHA、EPAなど) も、血圧の病的な上昇を抑えるのに役立つ成分です。

けれども後述するように、島に住むクナ人と都市に移り住んだクナ出身者との間には、年老いてからの血圧値に決定的に大きな差があり、これを説明する根拠として魚油の作用だけではあまりにも不十分です。

また、クナ人のほうが西洋人よりも食事の塩分量が少ないのでは? という疑問も浮かぶかもしれませんが、調査の結果、クナの伝統料理には塩分が多く使用され、島に住むクナ人のほうが一般的な西洋人や都会のクナ出身者よりも塩分摂取量がかなり高いことが分かりました。


では、日頃の食事においてさらに何か違いがあるのでしょうか?
実はあと一つ、クナの食生活には明らかに他とは異なる大きな特徴がありました。

クナ人たちの住む島には伝統的に、カカオをすりつぶした飲料を一日に5~7杯、毎日飲む習慣がある のだそうです。

これは先進国で市販されている一般的なココアと違い、天然のカカオをすりつぶす以外に何の加工も精製も施していないので、カカオ本来のポリフェノールがそのまま豊富に含まれているそうです。

一方、島からパナマの都市部に移住したクナ出身者は、そのような食文化を失って西洋人と同様の食生活を送っているため、天然のカカオをたくさん飲むことはほとんどありません。


ホレンバーグ博士らは、サンブラス島在住のクナ人と都市部のクナ出身者について、血圧や健康状態、死因などを調査し、比較してみました。

すると、島に住む伝統的なクナ民族は、都会に住むクナ出身者よりも有意に血圧が低く、また心臓病、がん、糖尿病などの生活習慣病による死亡率が明らかに低いことが判明したのです。

しかも、都会に住むクナ出身者よりも島在住のクナ人のほうが塩分摂取量が高いにも関わらず、です。

それが数値的にどれほどの差であるかは、下のリンク先の資料をご覧ください。
日経Gooday「高カカオチョコレートの継続摂取で高血圧改善?」


ポリフェノールと血圧の関係については、他の研究においても、ワイン・紅茶・カカオ等のポリフェノールが血管内皮の一酸化窒素の生成を促進して血圧を下げるという多数のデータが存在します。

また、島に住むクナ人の尿からポリフェノール代謝物が極めて高濃度に検出されることから、ホレンバーグ博士らは、カカオに豊富に含まれるポリフェノールがクナ民族を高血圧から守り、ひいては心疾患や脳卒中などあらゆる生活習慣病の発症リスクを低減している可能性がある と主張しています。






③ この研究の信憑性は?


クナ民族とカカオと高血圧の関連を調べたこの研究は、遺伝子学からのアプローチに始まって1990年代初頭から2000年代後半にかけ、20年近くも費やされた本格的な疫学調査です。

元はアメリカ国立衛生研究所から要請を受けた、高血圧の予防・改善を目指す国家プロジェクトの一環としての研究であり、ハーバード大学と極めて関係の深いブリガム・アンド・ウィメンズ病院の研究グループによって始められました。

バクスター財団からも資金提供を受け、島在住のクナ人の腎機能や食生活についての調査など、費用と時間のかかる研究が継続的に行われました。


ちなみに、クナ民族が毎日5杯以上を飲むという天然のカカオ飲料について栄養素の分析を行ったのは、チョコレートやお菓子の製造販売で有名なアメリカの食品会社 “マース (Mars, Incorporated)” です。

このマースの分析によって、クナが飲んでいるカカオには、私たちが普段嗜好品として飲む一般的なココア飲料とは異なり、エビカテキンやプロシアニジンといったフラボノイド類 (ポリフェノールの一種) が豊富に含まれていることが分かりました。


この研究結果を受けて…かどうかは知りませんが、マースは現在「ココアプロ (Cocoa Pro)」という極めてフラボノイド含有量の高いココア製品を売り出しています。

一方、ごく一般的に市販されているココア製品は、消費者の好みに合わせて加工や精製されており、クナ人の飲む天然カカオや上記のココアプロに比較し、わずか5%のフラボノイドしか含んでいないという試験データもあるようです。


それはさておき、このホレンバーグ博士によるクナ人とカカオの調査のように、食品メーカーがスポンサーとして資金提供している研究は世の中にたくさんありますが、このような研究の中には、メーカーの利益に合致する都合のよいデータのみを公表したり、あるいは最初から意図した結果が出るように条件設定してから実験を行うといった、必ずしも公平で信頼できるとは言えないデータが存在するのも事実です。

しかし私としては、長い年月をかけ、しかも現地の先住民族のありのままの食形態を調査して示されたこの疫学研究の結果は、ある程度信頼に値すると見てよいのではないかと思います。


とにかく、カカオとヒトの健康との関連を調査した研究としては、このクナ族研究は最も有名なものといってよいでしょう。

一応、世界的に有名な製菓会社であるマースが関連していることは、考慮しておいてもよいかもしれません。


参考資料:
日経Gooday「高カカオチョコレートの継続摂取で高血圧改善?」
日経トレンディネット「心血管系疾患に対する、ココア、チョコレートの影響」
“Flavanols, the Kuna, Cocoa Consumption, and Nitric Oxide”
“Vascular Action of Cocoa Flavanols in Humans: The Roots of the Story”
「ココアは次世代の特効薬 ハーバード大学医学部のクナインディアン研究」
The Harvard Gazette“Cocoa shows promise as next wonder drug”
ynyoo.com“Kilder til Kuna Cocoa”







2.【まとめ】カカオ成分に効果が期待できるのは事実のよう。でもチョコレートの食べ過ぎには注意


ここでご紹介したパナマのクナ人における調査や、オランダの高齢者を対象に行われた追跡調査、あるいは各国で行われた多数の臨床試験による結果を見ても、チョコレートやココア等のカカオ食品には、カカオ豆に含まれるポリフェノールなどの成分により、高血圧・心臓病・脳卒中など種々の血管疾患を予防する効果が期待できる可能性を、ある程度は認めてもよいと言えるのではないかと思います。

ただし、やはりチョコレートは食べ過ぎないように注意を払いたいものです(^^;)。


特に近年、ポリフェノールの効果をうたって市販されているカカオ含有量の高いチョコレートについては、国民生活センターのWebサイトでも過剰摂取に陥らないよう警告されています。

以前から常識的に言われているように、チョコレートには脂質と糖質が多いことがいちばんの問題です。くれぐれも「カカオポリフェノールが身体にいい」という合い言葉を、チョコレートをついつい食べ過ぎてしまう言い訳に利用しないよう自戒してくださいね。

no-titleダークや高カカオチョコレートについて、食べ過ぎが危険な理由と1日に許される摂取量 (大人の女性) を、具体的に計算して下記の別記事にまとめました。参考にどうぞ。
ダークや高カカオチョコレートも食べ過ぎは危険!1日の摂取量は?



3.カカオ・チョコレートの効果効能など関連記事のご紹介


※しばらくお待ちください m(_ _)m





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